年金をもらい、退職金を切り崩しながら生活する。
日本では、これが退職後の一般的な生活モデルでした。
人生100年時代を迎え、老後の生活資金についても様変わりしました。
しかし、平均寿命が伸びるなか年金支給額は減少傾向にあり、定年後も生活のために働き続けなければならない状況です。
また、ある程度まとまったお金があっても、お金が減っていくのは不安なものです。
お金が減るペースを抑えられるだけでも安心感はかなり違います。
生活のためにやむなく働かなければならない、あるいはよりゆとりのある生活を送りたいというのであれば、退職金をただ切り崩すのではなく、そのお金に働いてもらう、つまり資産運用が有効な方法です。
今回は、退職金をファンドを使って運用する方法を考えていきたいと思います。
退職金をただ眠らせておくのではなく、なるべくリスクを抑えながら運用するにはどうすれば良いのでしょうか。考えていきましょう。
1、退職金を運用するポイント
退職後はほとんどの方は年金が主な収入源となり、定年後に仕事を続けるにしても通常収入は現役時代に比べて大きく減少します。
運用に失敗して大きな損失が出てしまうと、それを働いて得た収入でカバーするのは難しく、退職金の多くをそのようなリスクのある商品で運用することは避けるべきです。
そのため退職金を運用するにしても、それを使うお金(生活資金)、貯めておくお金(必要資金)、増やすお金(余裕資金)に分け、このうちの余裕資金でリスクのある運用をするのが基本です。
生活資金についてはなるべく年金でまかなうようにし、医療や介護などに備える必要資金は、定期預金や個人向け国債など安全性の高い商品で運用するようにしましょう。
(1)収益性のある資産
価格変動リスクは発生しますが、値上がり益を期待して運用をします。
→余裕資金で長期運用が可能
(2)流動性のある資産
1年以内に換金ができるような流動的な運用をします。
→近い将来に使う予定がある
(3)安定性のある資産
元本の安全性を重視し金利収入を目的とした運用をします。
→将来的に使う目的が明らかな資金
2、退職金の運用方法1:ヘッジファンド
会社でも退職前の社員の方を集めて、銀行・証券会社・保険会社の金融商品の説明会が開かれます。
退職金の運用方法として、銀行や証券会社は投資信託やファンドラップといった商品をすすめてくることでしょう。
しかし、それらは手数料が割高で、購入した時点で大きなマイナスからのスタートとなる商品が多くを占めています。
毎月支払われる分配金が年金の上乗せになるとして、金融機関は毎月分配型の投資信託を退職金の運用方法として盛んにすすめていました。
現在では度々運用資産を払い出す運用効率の悪さが指摘され、人気は下火となっています。
そんな中で今注目を集めているのが、ヘッジファンドによる運用です。
ヘッジファンドは元々、富裕層が資産を守りながら運用する方法として発展してきたもので、それは退職金の運用に向いた方法だと言えます。
投資家から募った資金を元手に投資するという仕組みは、投資信託と同じですが、現物取引以外に相場の下落局面では空売りするなど、さまざまな手法を用いてリスクを回避しながら運用が行われます。
それによって下落局面にも損失を回避しながら収益をあげるチャンスに変えて、高い利回りが期待できる仕組みとなっています。
またヘッジファンドには、本来の企業価値に対して株価が割安な企業に投資(バリュー投資)を行い、株主としての権利を行使して株主利益の実現を目指すファンド(アクティビスト・ファンド)も存在します。
もともと企業本来の価値に基づいて投資するバリュー投資は、確実性が比較的高い運用手法とされますが、通常株価が上昇するまでには時間がかかるのがネックです。
ヘッジファンド(アクティビスト・ファンド)では、より早い時期に利益を実現するため企業に対し自らの働きかけを行うため、より効率的な運用ができるというメリットがあります。
3、退職金の運用方法2:おすすめの投資会社
(1)投資会社Japan Act
公式サイト:Japan Act
Japan Actは、日本国内の株式を主な投資対象としたバリュー/アクティビスト投資を行っている会社です。
『投資先企業の価値を向上させ、投資家にも、企業にも、日本経済全体に対して利益をもたらすこと』を企業理念に掲げており、『中長期的に資産を増やし、社会貢献もできる』投資スタイルが大きな魅力です。
(2)ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)
公式サイト:ひふみ投信
「ひふみ投信」などを運営するレオス・キャピタルワークスは、日本を代表するアクティビストである藤野英人氏が代表を務める投資会社です。
「ひふみ投信」は国内外の成長企業に投資を行い、資産を「守る」ことにも重点をおきながら、長期的な資産形成を目指し「守りながらふやす運用」を行なっており、退職金の運用にもおすすめできます。
業種や企業規模に捉われず世界中の銘柄の中から、定量的な要素と定性的な要素の両面から徹底的な調査・分析を行い、投資環境に左右されず独自に成長できる企業を見出して投資を行い、変化する相場環境に応じて現金比率を50%まで高められるなど、柔軟な運用ができることも特徴です。
直近1年間では+19.1%(2018年7月31日現在、設定来+412.2%)と高い運用成果をあげています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
退職金はそのままにしておくだけではなく、正しく運用することが大切です。とはいえ金融機関の担当者に言われるままに商品を購入していては、むしろ資産を減らしてしまうケースも少なくありません。
また、いくら運用が大切といっても退職金の運用は安全性の高い運用が基本であり、リスク資産で運用するのはあくまで余裕資金にとどめましょう。
余裕資金の運用においても資産を守りながら増やすことが大切であり、その方法としてはヘッジファンドへの投資もおすすめです。
退職金の運用方法としてヘッジファンドという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。